気づきの呼吸では、呼吸を活用して、
潜在意識を身体で変えていきます。
その時、重要な役割を担うのが感情です。
ここでは、2013年11月、
フィンランドの研究チームが
発表した研究結果を参考に、
感情の重要性を説明していきます。
お読み頂ければ、感情を正しく感じることが、
よりよい人間関係、そして、幸せな人生にとって
いかに大切かがおわかりいただけることでしょう。
潜在意識を変えるには、感情のウソを見破ろう
潜在意識を変えるには、
潜在意識で何が起きているか気がつく必要があります。
しかし、気がつくことができないから潜在意識です。
一体、どうしたらいいのでしょう。
まず、感情を感じよう
潜在意識を変えるため、
気づきの呼吸では、まず感情を感じる練習をします。
多くの人が、
自分が今何を感じているのかさえ、
わからないまま、潜在意識を変えようとするからです。
それは、まるで足し算すらできないのに、
因数分解に挑戦するみたいなものです。
物事には、順序があります。
潜在意識を解析(因数分解)するには、
今の自分の感情を感じること(足し算)から
始めましょう。
感情はウソをつく
「感情を感じましょう」とお話すると、
「感情?感じてますよ」という答えが返ってきます。
確かに、あなたは、感情を感じているでしょう。
でも、実際に感じている感情と、
頭で理解している感情は、同じでしょうか。
実は、感情はウソをつくのです。
典型的な感情の騙しのテクニックをご紹介しましょう。
泣きたいのに怒る男
最近は、男性が人前で泣くことも増えてきました。
しかし、文化的に、男性は
「男だから泣くな!」と言われて育つ傾向があります。
「自分は、そんなふうに育っていない」
そういう方も、もちろんいらっしゃるでしょう。
しかし、男性が人前で泣くことが
許されるようになったのは、最近のことです。
あなたのお父さん、おじいさん、ひいおじいさんは、
「男だから、泣くな」と言われて育ったはずです。
そして、その情報はDNAを通じ、
あなたの潜在意識のデフォルト(初期値)として
いまだ有効なままなのかもしれません。
いくら悲しみを抑えても、
感情は、エネルギーです。
形を変えてでも、なんらかの方法で
エネルギー・バランスを取ろうとします。
そこで、男性は、悲しみを怒りに変えて
解放するという無意識の行動パターンを身に付けます。
男の子に涙は禁物ですが、怒りは許されるからです。
怒っている男性は、感情のウソに翻弄され、
怒っていると思い込んでいるだけかもしれません。
本当は、泣きたいのかもしれないのです。
怒りたいのに泣く女
女性の場合は、その逆です。
「女の子だから、乱暴なことをしてはいけません」
そう言われて育ちます。
女の子は、怒りを抑圧します。
そして、抑圧した怒りを
社会的、文化的に許容される形で、
解消しようとします。
女の子の潜在意識のデフォルト設定は、
怒りを涙に変えて発散するというものです。
「女の涙は怖い」の真意は、ここにあるのです。
男性をだますために、わざと、
ウソ泣きをする女性もいるでしょう。
しかし、泣いている女性自身が、
潜在意識に組み込まれた行動パターンを
無意識に、繰り返しているケースも多いのです。
つまり、涙している女性自身、
悲しいと思い込んでいるけれど、
自分が怒っていることに気づいていないのです。
男性は、本能的に女性を守ろうとします。
自分の妻や彼女が泣いていると、助けようとします。
そして、優しい言葉をかけます。
それなのに女性に逆切れされる。
「女の涙は怖い」「女はわからない」となるわけです。
しかし、泣いている女性自身も
自分が怒っていることに
気づいていないとしたら、どうでしょう。
せっかく優しい言葉をかけてくれた夫や彼に
逆切れした自分に嫌悪感を覚えるのではないでしょうか。
この状態で、心が通じる関係性をつくることは難しいでしょう。
感情のウソに翻弄され、負の連鎖に陥り、
男女関係が狂ってしまうこともあるのです。
感情のウソを見破る方法
では、どうしたら、
感情のウソを見破ることができるでしょう。
心と身体はひとつ
今、自分が感じている感情が、本当に、
怒りなのか、悲しみなのかを検証しましょう。
そのためには、客観的な判断基準が必要です。
それが、身体です。
「心と身体はひとつ」と言われます。
心には、感情が含まれます。
つまり、「心と身体はひとつ」ということは、
「感情と身体はひとつ」ということでもあります。
2012年12月、
感情と身体のつながりを実証する研究結果が発表されました。
フィンランドの研究チームが発表した
“Bodily maps of emotions”(感情の身体地図)です。
この記事の冒頭の画像は、そちらからの引用です。
身体で感情を検証する
気づきの呼吸では、今、自分が感じている感情が、
頭の理解と一致しているかどうかを、
感情の身体地図で、確認していきます。
例えば、気づきの呼吸の個人レッスンで、
女性が泣いたとします。私は、こうお聞きします。
『今、どんな感情を感じていますか」
すると、「悲しいです」という答えが返ってきます。
そこで、感情の身体地図で確認をしてもらうわけです。
すると、悲しいのではなく、怒っていることがあるのです。
潜在意識のデフォルト(初期値)に翻弄され、
自分の感情すらわからなくなっている。
それは、算数に例えると、足し算すらできない状態です。
その状態で、因数分解、つまり、潜在意識を変えることはできません。
ですから、気づきの呼吸では、
感情のウソを見破り、身体で検証し、
感情を正しく感じる練習をしていくのです。
(フィンランドの研究チームの画像は、研究資料ですから細分化されています。気づきの呼吸では、日常生活で活用できるよう極力単純化した「感情の身体地図」をご用意しています。個人レッスン受講者に差し上げてます。感情については、私の本『日常の怒りをいつまでも引きずってしまう人のための本』に詳しく書いてます。)
まとめ
いかがでしたか。
感情を感じる。
そんな余りにも当たり前のことですが、
案外、ハードルが高いかもしれないこと、
ご理解いただけたでしょうか。
ぜひ、あなたも、感情の身体地図で、
感情のウソを見破る力をつけてください。
この記事がきっかけとなり、
あなたが、感情を正しく感じ、潜在意識を変え、
本当の自分として人生を楽しむ第1歩を踏み出して頂けたら、幸いです。
▼心が “ふっ” と軽くなる▼
\ 潜在意識を変える呼吸レッスン /